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積んで詰む

青山剛昌『名探偵コナン』十六巻〜二十巻

 名作ミステリ漫画『名探偵コナン』。作者である青山剛昌はミステリというよりラブコメなんて言っちゃってるが、実際にはミステリとして出来がいい作品も多い。

 そこでA〜Eという評価軸に物語の良し悪しの+/-を加えて既刊を振り返っていきたい。

 ◯は黒ずくめ登場回。

 

第十六巻

FILE.4-5 帝丹小学校七不思議事件 D

 小林先生が初登場。このときはまさか小林先生があそこまで出世するとは思わなかった。

 

FILE.6-9 コナンvs怪盗キッド C+
 ホームズの宿敵はモリアーティだが、クロスオーバーでルパンとのライバル関係を築いたように、コナンの宿敵は黒の組織であれど、ライバルにふさわしいのはやはり怪盗キッド。ブラウン神父の名台詞を借りて、颯爽と名探偵の前に現れた怪盗紳士、二人のライバル関係が始まる一作。

 

FILE.10-FILE.2 名陶芸家殺人事件 D

 あの遠隔殺人トリックはさすがに無理あるのではなかろうか......。

 

第十七巻

FILE.3-FILE.5 スキューバダイビング殺人事件 D+

 なんか平次初登場のところでやったトリックと似たようなやトリックを使ってる。ウミヘビの保管方法もマジ?って感じだけど、妃先生の指輪についてはすごい丁寧に描写されてた。

 

FILE.6 強盗犯人入院事件 D

 珍しく一話完結の掌編。面白いけどシュークリームの箱からあそこまで飛躍するんか......。

 

FILE.7-9 盗賊団謎の洋館事件 C

 "時計館"と言わんばかりの洋館に残された暗号の話。パズルっぽくて面白い。

 

FILE.10-FILE2 時代劇俳優殺人事件 D+

 バカトリック。昔読んだときはすげえ〜〜って思った記憶がある。今は違う意味ですげえ〜〜って思った。みんな大好き高木刑事の初登場回(結構遅いね)

 

第十八巻

FILE.3-5 初恋の人思い出事件 D

 今やったら明らかに不自然でバレバレなトリックだし、時代だよなあ......。

 

FILE.6-8 黒の組織から来た女 大学教授殺人事件[1] E+

 偽札の話。灰原哀ちゃん初登場。

FILE.9-FILE.1 ◯黒の組織から来た女 大学教授殺人事件[2] D+
 個人的には灰原哀初登場といえばこっちの事件が思い浮かぶ。チェスのコマと電話を使った密室トリックが光る。

 

第十九巻

FILE.2-FILE.4 ミステリー作家失踪事件 D

 暗号モノの労作。労作なのに、フランスが舞台ってところからあれを連想させる無理ゲーを仕込んでるのはもったいない気も。

 

FILE.5-FILE.8 浪速の連続殺人事件 C+

 冷静に見ると容疑者が一人しかいないので、犯人はあからさまだが、その意外性は作品随一。最後に平次が叫ぶ拳銃の所持が許されるのは警察だけという意味のセリフ、めちゃくちゃ記憶に残る。

 

FILE.9-FILE.1 競技場無差別脅迫事件 D

 犯人の特定の仕方が上手い。そしてなにより灰原さんが可愛い。コ哀とかいう罪深いカップリングよ......。佐藤刑事初登場。

 

第二十巻

FILE.2-6 奇術愛好家殺人事件 D

 またまた糸を使った物理トリックが出てくる。雪密室を作り上げるのだが、よくこんないくつもいくつも思いつくものだな......。

 

FILE.7-9 バスルーム密室事件 C

 さりげなく見せた手がかりの使い方がべらぼうに上手い。密室自体はとりわけすごいものでもないけど、証拠の見つけ方が秀逸。

 

FILE.10-FILE.3 青の古城探索事件 D+
 少年探偵団回はワクワクする法則に反しない冒険回。庭にある暗号を解くとお宝が!とかカラクリに支配された古城とかのシンプルさ、いいよね。

 

名探偵コナン(16) (少年サンデーコミックス)